おすすめボードゲームpart11 ビブリオス
ビブリオス
はじめに
ゲームデザイナー スティーブフィンの代表作ビブリオス 中世の写本師。
以前紹介した「ハイソサエティ」と同じく競ゲーです。
競りフェイズの前に寄進フェイズという競りをするための準備期間が特徴で面白い仕掛けになっています。
ルール
プレイ人数 2〜4人
プレイ時間 30分
ビブリオスの背景
ビブリオスでは、あなたは中世のキリスト教僧院の修道院長となります。そして他の修道院長たちと、聖なる書の蔵書を競います。そのためにもあなたは書物に装飾を施すための材料をそろえ、優秀な写本職人を雇い、最も貴重な書物を複製しなくてはなりません。最終的に自由にできるお金は限られています。そして最終的にあなたの目的を果たすためには、教会からの怒りを回避し、司教の覚えを得なくてはならないのです。
ゲームの準備
ボードを中央に広げます。
ボード上にサイコロの上の面が3になるように配置します。
人数分決められたカードを除外し、カードの山札をボードの横に配置します。
ジャンケンなどでスタートプレイヤーを決めます。
ゲームの流れ
このゲームは以下のフェイズの順にゲームを進めていきます。
寄進フェイズ
競フェイズ
寄進フェイズ
出番が来たらプレイ人数+1枚山札から一枚ずつ引き、引いたカードを共有スペースに置くか競り用にするか自分のものにするか選択します。
これをプレイ人数+1回繰り返すのですが、競用にする、または、自分のものにする、を選択するのは一回のみです。
例えば、4人でプレイする場合は共有スペースに置ける回数は三回、競用にするのと自分のものにするのは一回のみです。
これを何周も繰り返し、山札が無くなれば寄進フェイズが終了します。
競フェイズ
競用のカードの山札をシャッフルし、寄進フェイズの終了プレイヤーの次のプレイヤーから出番を進めます。
出番が来たら、競用の山札から一枚めくって公開します。
それが、文明カードまたは特殊カードならお金で競りをします。
それが、お金ならカードの枚数で競りをします。
教会カードとは、文明一つ選んで増減させることができます。獲得したタイミングで使用します。
終了条件
競用のカードの山札が尽きるとゲームが終了します。
勝利条件
全プレイヤーの手札を公開し、各文明ごとに最も価値の多いプレイヤーがサイコロの出目の分勝利点として加算され、合計が一番多いプレイヤーが勝者になります。
面白さ
寄進フェイズでは、いかに相手にショボいカードを押し付けて自分の手札を強くしていき、余裕があれば競用に自分が有利に立ち回れるカードを仕込めていくのがビブリオスの醍醐味です。
この寄進フェイズによって、競フェイズでのサイコロの出目の増減がかなり影響し、それと同時にプレイヤーの思惑があからさまに現れていきます。
相手が狙っているから諦めるのか、諦めたと見せて狙うのか、サイコロの出目を下げてあえて狙いに行くのか、考え方は無数にあります。
さらに、競り用の山札から出てきたお金はカードの枚数で競りを行うので、このタイミングで必要のないカードを捨てることができ、その捨てたカードを見られることはないので、どの文明に絞っているのか悟られないような仕組みになっています。他プレイヤーは何かを捨てたという情報だけ分かります。
全プレイヤーの思考がこのように張り巡らされ、誰かが一枚上手に先を読んだプレイヤーがこのゲームの勝利者となるでしょう。
ルールはそれほど難しくもなく、30分くらいで終わる軽量級の割に、考え深い作品でとてもオススメです。